スタッフS

英語では「brass(ブラス)」、日本語では「真鍮(しんちゅう)」と呼ばれる金属があります。
サックスやトランペットなどの管楽器に使われており、金管楽器のみの楽団を表す「ブラスバンド」といえば耳なじみがあるのではないでしょうか。
上品な光沢があり、使っていくうちにだんだん深みが出てアンティークのような渋みが加わります。
身近なものでは5円玉もブラスでできているそう。
たしかに新しい5円玉はピカピカ、年月が経ったものは渋さが増していますよね。

落ち着いた金色やくすんだ色が好きな私にとって、ブラスはとても魅力的。
初めて自分のためにブラス製のものを買ったのは、小指にはめるピンキーリングでした。
20代の頃、いつも身につけていられるようなシンプルなリングが欲しくて、雑誌に載っていた神戸にある小さなお店に行き、迷いに迷って選んだもの。
ブラスを丁寧に叩き上げて表情をつけたリングは、宝石のついたリングのような華やかさはないものの、しっくりと指になじみ、寄り添ってくれるような安心感がありました。
毎日つけていると徐々に深みと味が出てきて、私の大事な宝物になりました。
ブラスや革製品のように、年月を重ねて深みの出るものは愛着もひとしおです。

そして今、私が気になっているのはブラスのカトラリー。
この頃は毎日の朝食で、はちみつをかけたヨーグルトやリンゴなどの果物を食べるようになり、そこで使うカトラリーの存在感が大きくなってきました。
今使っているカトラリーも気に入っているのですが、結婚し新生活を始めるにあたり、あまり考えずにぱっと買ったものでした。
でも、一日のうち何度も使うティースプーンやデザートフォーク、カレーライスや炒めものなどを盛りつけた器に添えるスプーンが、もっと素敵なお気に入りのものだったなら。
食卓に並べるたびに嬉しさを感じられるのではと思ったのです。

シックなブラスのカトラリーは、洋にも和にも合わせられる佇まい。
例えばおやつの時間、ケーキやプリンなどの洋菓子にはもちろん、ようかんや和菓子をのせたお皿に添えてもしっくりくる雰囲気です。
大きめなサービングスプーンは、サラダやグラタンを取り分けたり、煮物や炊き込みご飯などをよそうのにも似合います。

ブラスはお手入れや取り扱いが大変なのでは?と思われがちですが、気をつけることはそんなに多くありません。
使い終わったら水に浸け置きせず、早めに洗い、できればしっかり水分を拭き取る。
長期間使わないときは、空気に触れていると酸化するので、密封できる保存袋などに入れて保管する。
「日々使う」ことが一番のお手入れ、とのことです。
これなら面倒くさがりな私でも扱えそうです。

わが家で使うブラスのカトラリーは、どんな味わいに育っていくのかな?
ともに過ごす年月での変化を楽しみながら、家での食事やお茶の時間がより素敵なものになりそうです。

 

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